希望のメッセージ 1月31日

私のケアをとおして相手が成長していくという希望(Hope)がある。これはある特定のことを期待する場合の希望と違い,より一般的なものである。ある意味では,春の到来のときに感じられる希望に似ている。これを希望的観測や根拠のない期待などと混同してはならない。《この希望の持つ意味は,待ち望んだ未来には充足性があるが,現在には充足性がないというものではない。それどころか希望は,現在の豊かさの表現であり,可能性の期待でいかにも生き生きした現在そのものなのである。》たとえば子供をケアする場合,諸々の可能性が実現されていくのでそれに鼓舞され,これが,私のケアを通じてその子が成長していくことへの私の希望と結びつけている。これと反対に,新しい成長が見込めないところには絶望あるのみである。

 ――ミルトン・メイヤロフ『ケアの本質 生きることの意味』

コメントは受け付けていません。

このページの先頭へ