希望のメッセージ 7月18日

 成熟が進む社会のなかでは,国民の希望は多様化が進んでいきます。そのすべてに政治が応えることは,不可能です。
 さらに希望は苦しい状況のなかでこそ,必要とされます。希望を語る以前に政治がまずやるべきことは,何よりその苦しみに対する想像力を持ち,共感しようとすることです。
 希望が多様化している以上,その一つひとつを政治がすべてかなえることはできません。政治の力で何でも希望をかなえることができるといった,甘い言葉をたくみに使う政治家に対しては,冷静な視線と判断力を,私たち国民が持つことも必要です。
 
 ――玄田有史『希望のつくり方』
 
 

コメントは受け付けていません。

このページの先頭へ