希望のメッセージ 10月5日

 エリクソン(1989)は,希望を乳児期に獲得すべき自我の中核的な力だと考えた。彼は,希望の語源について,「希望(hope)は跳躍(原語leap)を意味する“hop”にも繋がっているようにも思える」という興味深い指摘を行っている。エリクソンは,それに続いて,希望というものが,想像の段階でも,実際に最初の一歩を踏み出すときにも,「期待に満ちた跳躍を促すような自由感を,予測された未来に対して付与する」と述べている。この自由感とは,自由な活動空間があるという感覚を指しているのである。「跳躍」とは文字どおりジャンプすることであり,それにはある種の思い切りが必要である。そして,エリクソンは,そうした「跳躍」は,母性的な世話によって培われる基本的信頼感に裏打ちされて初めて可能になると考えるのである。他者に対する信頼感があってこそ,未来に対して希望のジャンプをすることができるのである。
 
 ――都筑学 『希望の心理学』
 
 

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