希望のメッセージ 11月12日

 最小限の希望なしには,われわれはたたかいを開始することができない。だがたたかいがなければ,希望もまた挫折し,行くてを見失って,ついには絶望に変質してしまうだろう。絶望が肥大して,悲劇的な自暴自棄にいたることもしばしばだ。というわけで,何か希望の教育といったようなものが必要なのである。個人という次元でも社会という次元でも,人間存在において希望はきわめて大きな重要性をもつものであるから,それを誤った仕方で経験したり,絶望や自暴自棄に変えてしまってはならない。絶望・自暴自棄は,無為と怯懦の結果であり,同時にまた原因なのである。
 
 ――パウロ・フレイレ 『希望の教育学』
 
 

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