希望のメッセージ 12月6日

 何よりも夢見ることが重要だということ。夢見ることは,たんに政治的に必要な行為であるだけではなく,人間の歴史的・社会的な存在様式そのものであるのだ。それは,歴史のなかにあって,不断の自己生成の過程に自らを投ずる人間の,その本性の一部をなすものだ。
 人間は歴史をつくる主体であると同時に,その歴史によって形成され再形成される客体でもある。そうして人間は,たんに世界に適応するだけではなく,世界に介入する存在たりつづけてきた。とどのつまり,夢もまた歴史を動かす原動力の一つだったのである。夢がなければ,変化はありえない。希望なしには夢がありえないように。
 
 ――パウロ・フレイレ 『希望の教育学』
 
 

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