希望のメッセージ 9月27日
私は投獄されている時も含め,すべてに見放され,自分のやっていることに全く意味がないように思える時が何度もあった。絶望と呼ばれる状況だ。
私はその都度,自問した。こんな人生にどんな意味があるのかと。そして深く考えた結果,希望とは外からやってくるものではなく,私たちが希望を持つかどうか,人生の意義をどう認識するかにかかっているのだということに思い至った。
希望はその命の水を,具体的な対象からくむのではなく,むしろ逆に,希望が対象に命を吹き込み,光を当てる。希望の源泉には,本人が自覚するしないにかかわらず,人間自身と世界の存在に関する極めて深い経験がある。
――ヴァーツラフ・ハヴェル 朝日新聞1995年12月6日