希望のメッセージ 12月10日

 ぼくに求められているのは,苦悩に対して明晰であることだった。そのためにも,こうした諸要素によってなぜぼくの心の炎症が引き起こされるのか,その遠因を探り出すことが必要であった。苦悩の深層を探索することは,自らの希望をはぐくむということでもあった。ぼくは単純に事物が自らを語るとは期待しなかった。事物・事実・意思に,働きかけをおこなうこと。希望をそこに差し込むこと。いつか,病いから解放されるという具体的な希望をもって,所与の事実に介入することが必要であった。
 
 ――パウロ・フレイレ 『希望の教育学』
 
 

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